☆戦場の廃墟

旧中国大使館前にて

ローマ到着を以って『シルクロード横断』を無事に終了させた私は、ハンガリーの首都ブダペストで怪しげなパーティーを結成し、、旧ユーゴスラヴィアを訪問した。昨今の情勢にも一応配慮して、訪問はユーゴの首都ベオグラードとボスニアの首都サラエヴォの2ヶ所に限った。
ベオグラードもサラエヴォも、ブダよりも寒く感じるほどに、寒い街だった。何より、大気汚染が酷い。私が訪れたヨーロッパの街の中では、ダントツで空気が汚かった。そして、市内随所に残る戦争の爪痕が印象に残った。中でも有名なのが、NATOの空爆を喰らって大破した上の旧中国大使館だろう。ベオグラード入場の翌日に日本大使館を訪れた我々は、その足で、この廃墟を訪れた。実物を目にしてみると、誤爆であるかどうか、非常に怪しい気分になってくる。
このような空爆ポイントを覗けば見所に乏しいベオグラードに対して、サラエヴォは雑多な文化が交じり合っていて、観光にも適した街である。将来、本格的に平和が回復されれば、この街は観光地の一つとして、繁栄を取り戻すのではないだろうか。

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