☆大陸横断街道

パキスタンのクエッタからイラン国境へ向かう道

パキスタン・バローチスタン州の州都クエッタは、最近ではすっかり有名になってしまったが、本来は砂風吹き荒れる砂漠の町である。私が訪問した当時からそこそこ危険な街で、私の到着する十日ほど前には爆弾テロ騒ぎがあった。街並みも比較的新しく、見るべきものは特に無い町だが、この街のいかがわしい雰囲気は旅人には堪えられない魅力である。
パキスタン国内でも特筆すべきは、その気候の特殊性であろう。標高1650m、乾燥しきったこの街は日中は暑いが、夜になると非常に涼しい。この砂漠の気候は、やはり、パキスタンよりも、この街がイラン高原の一部である、ということの証拠であろう。
この街には両替商の集まったビルがあるが、ここでイランリアルを入手しようとしたら両替商と揉めてあわや一触即発の雰囲気になって、命の危険をかすかに覚えて遁走したことがある。まあ、やっぱり少しは危ない街なのかなあ。

で、上記の写真である。旅行作家の下川氏によれば、十数年前にはここには舗装された道すらなく、「世界三大地獄交通区間」と称されて恐怖されたそうだが、今はそこそこの道が舗装されて、夜ともなれば、たとえ真夏でも、空調を切っても涼しいほどである。
クエッタを出発したのは8月6日の午後6時ごろ、国境に着いたのは翌朝の7時ごろ。国境に到着すると同時に、闇両替商が私の周りにわらわらと近寄って来た。

クエッタの宿:ムスリムホテル(駅前。結構ポピュラー)
        宿代 ツイン100ルピー(約200円)                 

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