☆イスラム教国のキリスト教会

イスファハーンのカイセリエ・ヴァンクにて

イスファハーンには、何故かしらアルメニア人の住む地区がある。これは、イスファハーンを帝都として定めた16世紀サファヴィー朝の名君アッバース大帝が、現在のアゼルバイジャン辺りに多く住んでいたアルメニア人を、ここに移住させて商業に従事させたためといわれる。アルメニア人はキリスト教徒だから、当然に教会が必要になる。で、上の写真はモスクに見えるが、れっきとした教会である。中に入ると、見事な壁画が一面に描かれていて、タイルばかりのモスクと比較するのも楽しい。
彼らアルメニア人はキリスト教徒だから、飲酒は禁止されていない。勿論、我々日本人も飲酒はOKである。で、イラン人はアルメニア人から、贈り物として酒を貰って・・・・後はご想像にお任せするが、イスラムの戒律に厳しいイランで、思わぬ抜け道があったものである。

アルメニアは、オスマン帝国末期に、大虐殺の被害をこうむった。そのため、未だにトルコとの仲が悪い。この教会の敷地内には博物館があるが、そこでは、その「アルメニア人大虐殺」の写真資料などを展示したコーナーがあって、厳粛な気分にさせられた。

カイセリエ・ヴァンク 入場料5万リアル(学生は半額)
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