☆バザールの光景

タブリーズのバザールにて

ケルマンシャーを一泊二日の強行軍で出た私は、夜行バスに乗って、国境の街タブリーズに到着した。といって、タブリーズのバスターミナル着いたのは、実に早朝の5時である。この国はサマータイムを使用しているので、外は薄暗い。で、明るくなるまでバスターミナルの建物の待合室で待機していた。翌日の昼間にここに来たら、備え付けのテレビで「キャプテン翼」を放映していた。
さて、市外中心あたりに宿を定めて荷物を放り込むと、街中に散策に出る。イラン西北国境地帯にあるこの街は、単にトルコへ抜けるゲートウェイというだけでなく、カフカス(コーカサス)諸国やイラクの国境にも近い。『旅行人ノート』にあるように、外からやってくると、まるですり鉢のような地形の街である。で、市外中心にある、やたらとでっかいものは、タブリーズがモンゴル帝国のフレグ・ウルス(イル汗国)の首都であったときの建造物らしいが、いまやただの残骸である。
そして市街中心のバザールは、レンガで日光を遮って買物がし易いようになっている。上方には明り取り窓があいているから、程よく薄暗いという感じだ。暑さも、さほど酷くは無い。ツーリスト向けに限らず、様々な物が売っているが、中でも旅行者的に買う気をそそられるのは金銀細工と絨毯であろうか。ちなみに、タブリーズで絨毯を買うと、イスファハーンで買う値段の半額で入手することが可能だという。ま、どちらも日本で買うよりは安いに違いないが。

ちなみに、この写真では女性が写っているが、イスラム教国では女性の撮影は、相手の許可を取らないと駄目である。この写真に女性が写っているのは、完全に偶然である。 

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