☆天空の城

シリア・ハマ近郊のクラック・デ・シュヴァリエ

『宮崎駿アニメの原風景』シリーズ第二弾である。

シリアのハマは水車で有名な都市らしいが、私が訪問したときは渇水期だったらしく、水車は回ることなく、ただ無言で佇むのみだった。この街を訪れる旅行者は、水車に興味があるわけではなくて、この街にある、中東随一の快適宿の誉れが高い、リヤドホテルに投宿して体を休め、ここを基点として周囲の観光名所、特にこのクラック・デ・シュヴァリエを訪れるのが目的なのである。よくしたもので、宿のほうでも一日ツアーを主催している。その一日ツアーの目玉が、このクラック・デ・シュヴァリエである。
連なる連峰の上にそびえるこの古城は十字軍時代に築かれた城だが、なんと20世紀まで人が住んでいたという、恐ろしく堅固な城である。その見晴らしの良さと優美な容姿から、この城は「天空の城ラピュタ」のモデルになったという、日本人旅行者の間では伝説が確立している。パキスタンの「風の谷」に比べて異論・反論が多い伝説であるが、その雰囲気は満点である。
何よりも困ったのは、この城に入る前から城門をくぐって外に出るまで、私の脳内空間にラピュタのテーマソング「君を乗せて」がエンドレスで流れ続けたことである。このときばかりは、「ラピュタ」のサウンドトラックを持って居無いことを心の底から後悔した。

ハマのホテル リヤドホテル:ドミ175シリアポンド(略してシリポン)
クラック・デ・シュヴァリエ:入場料300シリポン(学割、なんと15シリポン)
                 (1ドル=約50シリポン)

皆さん、シリアには国際学生証を持っていきましょう。日本で作っても元が簡単に取れます。勿論、タイのバンコクで偽造したものでも問題ありません。

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