☆水浸しのアドリア海の女王

イタリア・ヴェネツィアのサンマルコ広場にて

アドリア海の真珠、もしくは女王と讃えられるヴェネツィアは、宿泊事情が極めて劣悪である。考えてみれば当然だ。狭小な土地の上に、あれほどに建物が密集していれば、安宿の存在する余地など望むべくも無い。かくして私は、近郊のパドヴァに宿をとることにした。この街は、かつてガリレオ・ガリレイが教鞭を取ったパドヴァ大学がある。私はパドヴァのユースから毎朝、ヴェネツィアに「出勤」を続けたが、そのルート上にパドヴァ大学はあった。
ヴェネツィアに話を移すが、巨大道路の変わりに運河が走っているこの街は、現在、朝に雨が降ると、満潮の時間とかぶってしまい、道には海水が溢れる始末。最初にヴェネツィアのサンタ・ルチア駅に着いたときには、思わず呆然とした。ヴェネツィアの中心地は、元首宮殿・聖マルコ寺院などに囲まれたサン・マルコ広場だ。ここもまた海に面しており、雨と冠水の被害をモロに受けていた。雨だと、狭い路地を傘をさして歩かなければならない。ただでさえごった返すヴェネツィアの路地裏は、とんでもない事になっていた。確かに街並みは美しいが、かなり老朽化が進んでいるようにも思われた。まずは冠水を何とかする事であろう。せめて、晴れてりゃなあ・・・・

そしてこの地で、私は痔を発症した。以来、日本に帰るまでの間、−いや、日本に帰ってから後も、悩まされ続ける事になる。以来、テレビのボラ○ノールのCMを見て笑いを浮かべる事は、未だに不可能である。
常備薬の中に、万が一に備えて痔の薬は(塗り薬でよいから)入れておいたほうがいいかもしれない(冗談でなく)。ひとたび痔を発症してしまうと、行動範囲が著しく狭まるのだ。

パドヴァのユースホステル 一泊24000リラ

ヴェネツィア元首宮殿 入場料18000リラ(学割1万リラ)                

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