☆シルクロードの道端にてA

トルファン、バザールの入り口

残念ながら、このバザールの門を見る事は、現在は出来ない。無念の極みである。
急遽掲載を思い立ったのは、2004年の中国旅行中に『地球の歩き方』を読んでいる際に見た、ある衝撃的な写真の所為である。同年最新版の『歩き方』中国編コラムの一番最後を飾ったのは、「トルファンは変わっていた」と題するソニン本田氏のタイトルのコラムである。そこには、トルファンをはじめ新疆の変容に激しい戸惑いを覚える筆者のコラムとともに、往時のトルファンを見たものが愕然とする、変わり果てたバザールの門が存在した。「美しさ」と「無個性」を履き違えた者しか造る事が出来ない白亜の造形物の写真を見た時、私は思わず顔を背けて悪罵した。そして私は、口を極めて罵りながら、この写真の掲載を思い立ったのである。

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